沖縄の守り神「シーサー」の意味は?お土産選びのヒント

2025.10.29 文化

国際通りシーサー
屋根の上でニッコリ、でも実は超頼れる守護神?
ユニークな沖縄文化「シーサー」のルーツから、見どころ、人気のお土産まで徹底ガイド!

シーサーってなに?その起源は沖縄だけじゃなかった!

古代オリエントから伝わる“魔除けの獅子”が琉球文化に溶け込むまで

シーサー
沖縄で馴染み深い「シーサー」は、一見するとユーモラスな表情の置物ですが、そのルーツをたどると、実は壮大な旅の歴史が隠れています。

古代オリエント文明の獅子像、さらにはエジプトのスフィンクスの姿が、“獅子”という霊獣のモチーフとしてシルクロードを経て中国へ伝わり、さらに琉球へと辿りついたという説があります。

中国においては、王宮や神殿の守護象として獅子像が用いられ、それが魔除け・権威の象徴としての価値を得ます。
そして、獅子という実物を知らない地域では、想像力を交えて形が変化し、やがて沖縄において独自のスタイルを持つ「シーサー」へと発展したと考えられています。

沖縄方言では「獅子」がなまって「シーサー」や「シーシー」と呼ばれ、現地ではアクセントをつけずに発音することが普通だとされます。

シーサーの“顔”に隠された秘密とは?

開いた口は災いを防ぎ、閉じた口は福を守る!置き方にも意味がある。

屋根上シーサー
一体ごとに表情も姿も違うシーサー。実は「口の開閉」や「一体か対か」に、しっかり意味があるんです!
よく見られるのは、口を開けた“オス”が災いを追い払い、口を閉じた“メス”が福を逃がさないという組み合わせ。
ただしこれは一説にすぎず、地域や作家によっては両方開口だったり、一体のみのデザインも多数。どれも個性と祈りが込められています。

また、置き方にも“作法”があります。玄関や門には「外向き」で魔除け、室内なら「内向き」で福を招く。
そんな知恵が今も息づいています。中には、玉を抱えたり、子どもを連れたシーサーもいて、ストーリー性たっぷり。
街歩きやお土産選びで出会う一体一体に、ぜひ注目してみてください。

目を引く「巨大シーサー」や名作たち

迫力・デザインで魅せる守り神たち

残波大獅子(ざんぱうふしし)の画像

沖縄のあちこちを旅していると、街角や公園、丘の上などで、まるでモニュメントのように大きなシーサーに出会うことがあります。これらは“見る守り神”として、地域のシンボルや観光スポットとしても親しまれています。

特に有名なのが読谷村にある残波大獅子(ざんぱうふしし)。高さ8.75mにも及ぶ陶製シーサーで、かつてギネス記録にも登録されたことがあります。陶器で作られた屋外シーサーとしては世界最大級で、その迫力は圧巻です。

名称

残波大獅子(ざんぱうふしし)

所在施設

残波岬いこいの広場

電話番号

098-958-6494

入場料

無料(屋外モニュメントのため)

営業時間

終日開放

アクセス

那覇空港から車で約60分。路線バス+徒歩も利用可(詳細は現地交通案内を参照)

公式サイト

読谷村公式サイト



獅子吼乃塔(ししくのとう)

また、南城市のおきなわワールドゲートにある「獅子吼乃塔(ししくのとう)」も注目のスポット。中国と沖縄の文化交流を象徴する記念モニュメントで、希少な玉石の大獅子や唐三彩の獅子像が並び、記念撮影スポットとして人気です。

名称

獅子吼乃塔(ししくのとう)

所在施設

おきなわワールド

住所

〒901-0616 沖縄県南城市玉城前川1336

電話番号

098-949-7421

営業時間

9:00〜17:30(施設により変動あり)

シーサーを“見る・体験する”スポット案内

工房巡りから街歩きまで、楽しむための視点

壺屋やちむん通り
シーサーの魅力をもっと深く味わいたいなら、実際に作る・探す・巡る体験をしてみるのがおすすめです。

まず人気なのは、那覇・壺屋やちむん通り周辺の陶器工房。
職人の手仕事を見るだけでなく、シーサーの絵付け・手びねり体験も可能です。
旅の記念にオリジナルシーサーを作って持ち帰ることもできます。

また、那覇市内や首里、宮古島などでは、街中の屋根や門に飾られた個性的なシーサーを探す“街歩きシーサー探検”も人気。
特に、首里城近くの古民家エリアは、風格あるシーサーが軒を連ね、フォトスポットとしても見逃せません!
「カママ嶺公園」の画像
宮古島の「カママ嶺公園」には、高さ約5mの巨大な公園シーサーがあり、展望台として登ることもできます。

住所

〒906-0013 沖縄県宮古島市平良下里

営業時間

24時間営業

お土産選びのヒント&注意点

小物・インテリア・実用品として選ぶコツ

やちむんシーサー
シーサーは、その独特なデザインと縁起の良さから、沖縄土産の定番アイテムとして大人気です!
ただし、選び方にはちょっとしたポイントがあります。

まず素材。伝統的な陶器製だけでなく、ガラス・木彫り・布製など、最近ではさまざまな素材のシーサーが登場しています。
割れにくくて軽量な樹脂製やガラス製は、持ち帰りやすさの点でもおすすめ。

サイズは、玄関や室内用の小型サイズから、インテリアとして映える中サイズまで幅広く展開。
旅行中に購入するなら、持ち運びやすさ・重さ・梱包しやすさを考慮して選ぶと安心です。

お店選びのポイントとしては、国際通りや壺屋界隈には、観光客向けに豊富なシーサーを扱う専門店が多く、デザイン性にこだわった個性的な商品も多数あります。
変わり種としては、シーサー型のお菓子や、ポーチ・マグカップ・キーホルダーなどの雑貨も人気です。実用性と沖縄らしさを両立したアイテムは、贈り物にもぴったり。

まとめ

見て楽しい、知って深まる。旅の記憶に残る存在に。

泡盛シーサー
屋根の上でにっこりと笑い、門の前で凛と立つシーサー。そのユニークな姿には、沖縄の自然や風土、そして人々の「大切なものを守りたい」という祈りが込められてきました。
形を変えながらも、シーサーはいつの時代も人々のそばにあり続けています。
旅先でふと出会った一体のシーサーにも、きっと物語があります。表情や形、置き方の違いに目を向ければ、その奥深さに気づくはず。

お土産として持ち帰れば、家にいながら沖縄の風を感じることができるでしょう。
次にシーサーを見かけたときは、ぜひ「どんな意味があるのかな?」と、ちょっと立ち止まってみてください。
きっと旅の楽しみが、ひとつ増えるはずです。